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徳山大学『高橋亀吉文庫』  山口県周南市久米

 徳山大学総合経済研究所(現総合研究所)では、『総研レビュー』で徳山(現周南市)出身の著名な「独創的エコノミスト高橋亀吉」を特集することになり、東京青山の高橋亀吉博士の残された著書や文書を譲り受けることになりました。現在整理されたものは著書379点、文書135点に上ります。これらは、図書・研究センターで「高橋亀吉文庫」として陳列されています。

 高橋亀吉博士の著書の内何冊にも、博士ご自身が著書の中に栞(しおり)やメモの類を随所に入れられており、それらに、出版後の推敲のためか書き込みがかなりなされています。総合経済研究所では、できるだけ形を崩さずにそのままにして保存しています。

 著書以外にも、時事的経済問題に関する講演を記録し、出版したものとして、経済倶楽部の講演録などが所蔵されています。
 






寄贈目録

「高橋亀吉家より寄贈をうけて」

 高橋亀吉博士は、少年の頃からいわゆるビジネス・経済の世界に身を置きながら、透徹した目で観察し続け、生涯を通じて実践的エコノミストとして活躍された。その生涯に亘る業績は多岐に及び、著した著作は比類無き冊数に上り、それぞれが深い見識に支えられている。
 これらの著作に加えて博士が研究調査のために集められた書籍や文書類も多く残され、几帳面な性格を反映して体系的に整理されている。所蔵図書の大部分と文書類が日本証券経済研究所に『高橋亀吉文庫』として寄贈されるとともに、文書類を中心に国会図書館憲政資料室に『高橋亀吉文書』として所蔵されている。
 この度、『総研レビュー』第15号(平成11年3月31日発行)で「独創的エコノミスト−高橋亀吉」を特集し、そのご縁で高橋亀吉邸に最後まで残されていた著作・文書類をご寄贈いただくことになった。博士の有名な3部作を始め、514点に上る。特に『日本近代経済形成史』など著書の改訂を企画したと思われる本への直接書き込みに始まり、改訂のための草稿まで随所に挟まれた栞は推敲中の資料としても価値の高いものがある。 ここに、徳山地域が輩出した秀逸まれなるエコノミストの著書・文書類を出身地で所蔵できることは光栄であり、高橋亀吉の人物・思想などの研究とともに、日本経済の研究資料として役立てていきたい。

平成12年3月15日
徳山大学総合経済研究所

T. 『高橋理論形成の60年』の「私の著書目録」掲載の寄贈本リスト

U. 『高橋理論形成の60年』の「私の著書目録」掲載以外の寄贈本リスト
            
V. 雑誌類寄贈リスト