山口94  明神池
             
県位置コード 名  称 コード
山口94 みょうじん Coa-lago-1-2-YAGC
明神池
地形種 地形項目 重要度 規模 保存度
海岸地形 潟湖(ラグーン) C 中S
所 在 地 図 幅 名
山口県 萩市越ヶ浜  2.5万 越ヶ浜(山口)
    解  説
 
 萩市北方4kmの日本海に突出した小半島は,玄武岩質安山岩の溶岩台地の上にスコリア丘(笠山)をのせている。溶岩台地を含め笠山はもと島であったが,砂嘴の発達によって本土側と結ばれ陸繋島となった。陸繋島と本土の間を繋ぐ砂州がトンボロ(陸繋砂州)である。このトンボロの西端と陸繋島(笠山)との間には,トンボロによって閉じこめられ形成された明神池がある。砂州によって閉じこめられた海面であり,潟湖(ラグーン)である。海の一部が取り残されていることから海跡湖とも言われる。
 明神池は三方が玄武岩質安山岩の溶岩によって囲われ,残りが砂州の砂礫によって閉ざされている。池は東の砂州側にある大池と陸繋島側にある小規模な中の池,奥の池の3つからなる。大池は長径120m,短径100m程度の広がりを持ち,最大深でも5mを超えない。天然の塩水池で,地下で外海とつながっている。厳島神社の境内にあたり,池は三方を石垣で取り巻かれた人工的形状を呈する。
 明神池を含む,笠山一帯は眺望もよく,椿の名所として観光地化しており,行楽期などには車の往来も多い。車の往来が激しくなってからは,道路の踏み固めで,地下の海水の流通が悪くなったという。
 大正13年12月,国の天然記念物に指定された。一帯は,北長門海岸国定公園の一部となっている。
 


1 明神池(潟湖)


2 明神池(潟湖)