山口72  宇部台地
県位置コード 名  称 コード
山口72 うべ Coa-mter-1-1-YAGC
宇部台地
地形種 地形項目 重要度 規模 保存度
海岸地形 海成段丘 C B〜C
所 在 地 図 幅 名
山口県 字部市の周防灘沿岸 2.5万 宇部東部(中津)・阿知須(山口)
    解  説
 
 宇部市街地の北から,山口市街地を流下する椹野川河口の右岸側にかけて分布する海成段丘。ほぼ周防灘に沿って分布し,内陸1〜4kmにまで達する。下位から粘土層・砂礫層・赤土層(火山灰層)からなる低・中・高3段の段丘面が発達する。宇部市東岐波の丸尾崎から北西方向に広がる台地が模式地となっている。
 低位段丘面は標高10〜20mに広がり丸尾原面と呼ばれている。段丘面は浅い開析谷によって開析を受けている。その谷頭部が堰き止められ,灌漑用の小溜池となっている。段丘面の中では最も水田化が進んでいる。
 中位段丘は古殿面と呼ばれ,標高20〜30mに分布する。最も広い平坦面を持ち,段丘面を横断する由良川・井関川・植松川・沢波川などによって,佐山台地・岩倉台地・古殿台地・西岐波台地・常磐台地などに分かたれている。畑として利用されているほか,学校や病院などの施設も立地している。
 標高30〜50mに分布する高位段丘は,王子面と呼ばれる。侵食が進み,小起伏の丘陵性台地となっている。森林・果樹園・畑地などの土地利用が見られる。各段丘の形成期は,王子面が更新世中期,古殿面・丸尾原面が更新世後期とされているが,時代決定の決め手に欠けている。
 


1 宇部台地と長門丘陵(背後の丘陵)


2 瀬戸内側に広がる台地面


3 宇部台地の堆積物


4 海食崖をなす低位段丘