山口53  徳佐盆地の河岸段丘
県位置コード 名  称 コード
山口53 とくさ Flu-terr-1-1-YAGC
徳佐盆地の河岸段丘
地形種 地形項目 重要度 規模 保存度
河川地形 河岸段丘及び段丘崖 D*
所 在 地 図 幅 名
山口県 阿武郡阿東町 5万 徳佐中・津和野(山口)
    解  説
 
 県北東部に位置する徳佐盆地は,津和野−岐波構造線に沿って北東−南西方向に細長く延びた盆地で,盆地底には3段の河岸段丘及び段丘崖の地形が発達している。
 盆地中の河川はかつて北東の津和野方向に流出していた。新生代第三紀末〜第四紀初になると,盆地北東端の野坂山・三原山・船平山などの火山が噴出し,川は堰止められ,湖(古徳佐湖)が形成された。その後,湖水は南西方向から延びてきた阿武川の谷頭侵食により,盆地南西部の長門峡から日本海に排水されるようになった。
 現在,盆地底には3段の段丘地形が残されている。高位段丘は,標高300〜320m,盆地全域でほぼ一様な高度を示すことから,古徳佐湖の時代に堆積した湖成段丘やそれに続く三角州・三角州状扇状地が段化したものと考えられている。中位段丘(河床からの比高10〜20m)および低位段丘(同3〜8m)は,古徳佐湖の水が排水された後の河岸段丘である。中位・低位段丘の分布域は,阿武川の開析が進んだ徳佐中より下流である。
 盆地の低地では水田が営まれ,周辺の段丘面や山麓の緩斜面では,畑・果樹園が営まれている。盆地中を国道9号・JR山口線が貫通する。
 


1 徳佐中付近の河岸段丘


2 同上(右方、段丘崖下に徳佐駅がある)


3 段丘礫