山口52  宇生賀盆地
県位置コード 名  称 コード
山口52 うぶか Flu-bury-1-2-YAGC
宇生賀盆地
地形種 地形項目 重要度 規模 保存度
河川地形 埋積谷 C* 中S
所 在 地 図 幅 名
山口県 阿武郡阿武町 2.5万 長門広瀬(山口)
    解  説
 
 宇生賀盆地は日本海に注ぐ大井川の支流宇生賀川に形成された、東西・南北とも約130m,西洋ナシ状の小盆地である。盆地底は標高400m,周囲の山地斜面の傾斜と比べ対照的に極めて平坦である。
 大井川は,萩市周辺から東〜北方にかけて分布する阿武単成火山群地域を流下している。このため,この火山群の活動(溶岩平頂丘や溶岩台地・火山砕屑丘・溶岩円頂丘の形成など)に伴って,流域では河道の堰き止めによる湖盆の形成や流路の変更が各所(福井・紫福・福田など)で起こっている。宇生賀盆地は周囲全域をこれらの火山活動によって形成された火山体によって囲まれている。
 堰き止めにより盆地底は,堰塞湖盆として埋積が進んだ後,しだいに湿地性盆地となり,現在では湿地開拓が進み水田化している。盆地底にはスギ・ヒノキの埋木が多く,掘り出されたものは「かくい」と呼ばれ,置物などの加工材として利用される。
 


1 宇生賀盆地の埋積谷


2 同上(右方)、周囲に火山が点在する


3 同上(右方)