山口51  徳佐盆地北部
県位置コード 名  称 コード
山口51 とくさ Flu-bury-1-1-YAGC
徳佐盆地北部
地形種 地形項目 重要度 規模 保存度
河川地形 埋積谷 *C
所 在 地 図 幅 名
山口県 阿武郡阿東町 5万 徳佐中・津和野(山口)
    解  説
 
 徳佐盆地は,津和野−岐波構造線に沿って北東−南西方向に細長く延びた盆地で,盆地中の河川はかつて北東(津和野)方向に流出していた。新生代第三紀末〜第四紀初になると,盆地北東端の野坂山・三原山・船平山などの火山が噴出し,川は堰止められ,湖(古徳佐湖)が形成された。その後,湖水は南西方向から延びてきた阿武川の谷頭侵食により,盆地南西部の長門峡から日本海に排水されるようになった。
 徳佐盆地の中心市街地のある栄町(徳佐中)付近には,古徳佐湖時代の湖成段丘(高位段丘,標高300〜320m)があり,盆地を流下してきた阿武川支流の沖田川の狭窄部をなしている。沖田川はこの狭窄部を抜けたところで,北西から流下してきた阿武川本流に合流している。
 狭窄部より上流の盆地底の標高は300〜310m程度と,極めて平坦で,旧湖盆性の埋積低地の様相を示している。湖底堆積物(徳佐層)の厚さは,40mを超えるところもある。周辺山地からは盆地底に緩やかに移行する小扇状地〜崖錐性の地形(市場・宇津根付近など)が見られる。盆地底は広々とした水田地帯となっている。
 


1 徳佐盆地北部の埋積谷


2 谷底は豊かな水田地帯