岡山52  下出部付近の谷中分水界
県位置コード 名  称 コード
岡山52 しもいずえ Ful-divv-1-1-OKAY
下出部付近の谷中分水界
地形種 地形項目 重要度 規模 保存度
河川地形 谷中分水界 C
所 在 地 図 幅 名
岡山県 井原市下出部町 2.5万 井原(岡山及丸亀9-1)
    解  説
 
 高梁川水系の小田川は井原市に入ると徐々に東方向へ流れを変え,井原市の中心部市役所付近より下流では,ほぼ東流するようになる。市街地の西側にも東北東−西南西方向に延びる地溝状の幅広い谷底平野が存在する。平野の幅は500mを越え,井原鉄道が走る。西へ向かうと平野の水は芦田川水系高屋川によって排水される。井原市下出部町に高屋川と小田川水系の谷中分水界がある。平野は非常に緩勾配であること,人工的な用排水路が造られていることなどから,正確な分水地点を定めることは困難である。
 小田川はかつて山野川とよばれ,近世以前は地溝状の平野を西に流れ,芦田川に注いでいたが,元和5年(1619),福山藩の水野氏が福山城の築城に際し,井原に堤防を築いて,東の矢掛町側へ流し,高梁川に注ぐようになったという。歴史時代全般を通してみれば,小田川は井原市街地付近で時には西流し,時には東流していたと考えられる。
 
 


1 下出部付近の谷中分水界(分水界は明瞭でない)


2 下出部付近の谷中分水界(分水界は明瞭でない)