広島94  高根島山麓のペディメント
県位置コード 名  称 コード
広島94 こうね Mis-pedm-1-2-HIRO
高根島山麓のペディメント
地形種 地形項目 重要度 規模 保存度
その他の地形 ペディメント *A
所 在 地 図 幅 名
広島県 豊田郡瀬戸田町 2.5万 瀬戸田(岡山及丸亀)
    解  説
 
 三原市の南,生口島の北西に幅1.5km程の瀬戸田水道を挟んで高根島がある。島の中央部には,高根山(標高310.2m)をはじめとする山塊が屹立している。
 山頂からの急な斜面は,島の南部では,標高100m付近から傾斜をしだいにゆるめ,弧を描いて海岸に至る。島の北部では,傾斜変換点は次第に低下し50m以下にまでなる。この顕著な山麓の緩斜面はペディメントとも呼ばれる。中でも,高根島西岸の緩斜面は,緩斜面を開析する谷の発達が少なく,斜面は全体としてのっぺりとしたペディメント特有の形態を呈している。
 高根島の地質は,広島型花崗岩に属する黒雲母花崗岩の上に,ルーフペンダント状に粘板岩などからなる古生層が覆った構造をしている。広島型花崗岩は,主鉱物の結晶が大きく,風化に対して比較的弱く,侵食が進みやすい性質を持つ。このため,高根島では古生層の分布域は,屹立した山地となり,花崗岩分布域は,緩斜面や丘陵が発達したと考えられている。
 
 


1 南側から見た高根島(ペディメント)


2 北側から見た高根島西斜面(左手)