広島78  包ケ浦の浜堤
県位置コード 名  称 コード
広島78 つつみがうら Coa-beac-2-1-HIRO
包ケ浦の浜堤
地形種 地形項目 重要度 規模 保存度
海岸地形 浜堤 D 中線
所 在 地 図 幅 名
広島県 佐伯郡宮島町 2.5万 厳島(広島)
    解  説
 
 広島湾西部にある厳島は,宮島とも呼ばれ,海に浮かぶ鳥居と朱塗りの社殿で知られる厳島神社のある島である。全島がほぼ山地からなり,地質は黒雲母花崗岩からなっている。
 この浜堤は,島の北東岸の包ヶ浦にあり,北西から南東方向に延びている。南東端の手前で,人工の堤防と突堤によって分断されているが,それより先は砂州となって延びている。全長約700m。花崗岩の風化したマサ(真砂土)の堆積物からなる。浜堤上部は,小段をなす石垣やコンクリートによって固定されており,その背後は松林となっている。
 この浜堤は,かつてこの付近にあった入江の湾口部に,砂州(湾口砂州)が形成されたことが始まりと考えられる。明治期の地形図では,砂州内の潟湖(ラグーン)はすでに水田化されており,砂州の地形を呈するのは,南東端のみとなっている。
 一帯は,包ヶ浦自然公園に指定されており,浜堤上部を始め,後背地もキャンプ場など行楽地としての人為的な改変が加えられている。厳島は島全体が,特別史跡・特別名勝に指定(昭和27年(1952)11月)されている。
 
 


1 包ヶ浦の浜堤(南東部)


2 南東部の浜堤背後の低地


3 浜堤上部と松林