広島75  宇品島の海食洞
県位置コード 名  称 コード
広島75 うじな Coa-cave-1-1-HIRO
宇品島の海食洞
地形種 地形項目 重要度 規模 保存度
海岸地形 海食洞 D
所 在 地 図 幅 名
広島県 広島市南区 2.5万 広島(広島)
    解  説
 
 宇品島は,広島の中心市街地がある広島三角州の南端にある周囲3km程の島で,元宇品とも呼ばれている。南北に細長く,最高点が58mの台地状の丘陵からなる島で,丘陵の大部分は暖温帯林が覆っている。ほぼ全島が,黒雲母花崗岩からなり,これに岩脈状に石英斑岩・半花崗岩・玢岩が交じっている。
 海食洞は,宇品島の南西部,宇品灯台の北西約140mの海岸にある。そこには,比高20m程の海食崖があり,海食崖の表面は,花崗岩の節理面などに沿って,ノッチあるいはタフォニ状の水平方向の凹みが続いている。その中に,比較的奥行きの深い,丸いくぼみをなすものがあり,海食洞となっている。高い位置にあるものは,島の隆起を示す証拠の一つとされている。
 宇品島の東海岸は,港湾の一部として埋め立てなどが進んでいるが,中央部から西は元宇品公園となっており,海岸に沿って周遊路が設けられている。市街地に隣接しながらも,自然がよく残されているため,身近に自然観察のできる場所として知られている。瀬戸内海国立公園に属する。
 
 


1 宇品島の海食洞(灯台北西の海食崖)


2 海食洞


3 海食洞