広島71  芸予諸島
県位置コード 名  称 コード
広島71 げいよ Coa-isl-1-1-HIRO
芸予諸島
地形種 地形項目 重要度 規模 保存度
海岸地形 多島海 *@
所 在 地 図 幅 名
広島県 因島市,豊田郡・越智郡豊田町ほか 20万 広島・岡山及丸亀
    解  説
 
 瀬戸内海の中央部,広島県福山市西方から愛媛県今治市の北方にかけてと,広島県呉市東方にかけての海域には,多数の島々が密集して分布する典型的な多島海(「芸予諸島」と呼ばれる)が広がる。
 島々の配列は,中国地方の主要な地形的配列と同じ北東−南西方向が卓越する。主な島は,北東の福山市・尾道市側から,向島・因島・生口島(以上広島県)大三島・伯方島・大島(以上愛媛県)などである。どの島も山島からなり,平地は少ない。地質は,ほとんどが花崗岩からなり,中腹から山頂部に古生層を載せるものもある。二次的に卓越する島嶼の配列は,呉市東方から東南東にならぶもので,やや規模の小さな島々からなる。下蒲刈島・上蒲刈島・大崎下島,やや北東に離れて位置する大崎上島などである。これらも山島からなり,平地は少ない。地質は花崗岩類・古生層のほか,流紋岩類からなる。
 このような北東―南西方向の島々の配列の特色は,西からのプレートの動きによって,基盤岩に歪みが生じた結果と見なされている。その歪みによって,島嶼部(瀬戸)では隆起傾向が続き,島嶼の少ない海域(灘)では,沈降傾向が続いた結果,現在の島嶼配列の特色がもたらされたと考えられている。
 一帯は,瀬戸内海国立公園の一部である。島々を橋で連ねて「しまなみ海道」(西瀬戸自動車道)が,北東―南西方向に瀬戸内海を横断している。その他にも,多くの橋が,本土と島,島と島の間に架けられている。
 
 


1 芸予諸島(野呂山山頂より東方を望む)


2 同上右方(呉市東方から東南東に延びる島々)


3 同上右方(右手から下蒲刈島、上蒲刈島、手前は柏島)