広島58  西条盆地南部の河岸段丘
県位置コード 名  称 コード
広島58 さいじょう Flu-terr-1-3-HIRO
西条盆地南部の河岸段丘
地形種 地形項目 重要度 規模 保存度
河川地形 河岸段丘及び段丘崖 D* 中S
所 在 地 図 幅 名
広島県 東広島市 2.5万 清水原 (広島)
    解  説
 
 西条盆地は,標高400〜600mの山地に取り囲まれた東広島市西条町一帯に広がる東西約12km,南北約10kmの盆地である。盆地中央部には,二神山(標高313.0m)や鏡山(標高335m)などの小山体が,東西方向にならび,盆地を北部と南部に分けている。呉市広で瀬戸内海に流入する黒瀬川とその左支流古河川(上流は温井川)が,盆地中をほぼ北から南に流下し,盆地の南部で東西に向きを変え合流している。盆地底には,湖成堆積物(礫・砂・シルト・粘土)からなる西条層(50〜70万年前,西条湖成層とも呼ばれる)が堆積している。
 北部の盆地底は,きわめて平坦で,黒瀬川は盆地底をほとんど開析しておらず,湖底面がほぼ沖積面となっているが,盆地の南部は,黒瀬川・温井川によって湖底面が侵食を受け,広い範囲にわたって規模の大きい段丘地形が形成されている。かつての湖底面は,標高210mの広い段丘面となり,その末端は比高約20mの段丘崖を伴っている。
 台地を開析してできた幅300m程の谷の中には,小規模な段丘が断続的に分布している。盆地下流端の郷曽付近には,標高195〜200mのやや広い段丘面や標高180m程の低い段丘が認められる。
 台地を開析してできた幅300m程の谷の中には,小規模な段丘が断続的に分布している。盆地下流端の郷曽付近には,標高195〜200mのやや広い段丘面や標高180m程の低い段丘が認められる。
 一帯は,広島大学の移転や工業団地・研究施設などの進出により,台地面上を中心に,地形改変が進んでいる。
 
 


1 西条盆地南部の河岸段丘(郷曽付近の段丘崖)


2 同上(右方)


3 段丘面上も水田となっている