広島45  上下付近の河川争奪
県位置コード 名  称 コード
広島45 じょうげ Flu-pira-1-3-HIRO
上下付近の河川争奪
地形種 地形項目 重要度 規模 保存度
河川地形 河川争奪地形 C
所 在 地 図 幅 名
広島県 甲奴郡上下町 2.5万 上下(高梁)
    解  説
 
 広島県中東部,甲奴郡上下町上下付近で芦田川支流矢多田川が江の川水系の上下川を争奪している。 
 上下川は,江の川の東部上流域を占める支流で,小起伏の世羅台地面を開析しながら北西へと流下し,江の川支流馬洗川に合流している。かつては,現在の分水界を越えて,南東上流域の広い範囲(40.37km²と見積もられている)を上流域としていた。一方,瀬戸内海に排水する芦田川は,北西方向に侵食を進め,北西部の上流支流矢多田川は,上下町上下付近まで到達し,上下川上流域を奪った。このため,上下集落の南の小起伏山地中に,複数の小規模な風隙(谷中分水界)が形成された。矢多田川両岸には,かつての上下川の河床面が,標高380〜390mの河岸段丘面として残されている。
 
 


1 争奪され段丘化した上下川の旧谷底(左手体育館付近、手前は芦田川水系)


2 同上上流(段丘面が上下川の旧谷底)