広島37  太田川の穿入蛇行
県位置コード 名  称 コード
広島37 おおた Flu-mean-1-1-HIRO
太田川の穿入蛇行
地形種 地形項目 重要度 規模 保存度
河川地形 穿入蛇行 D
所 在 地 図 幅 名
広島県 広島市・山県郡加計町 5万 加計 (広島)
    解  説
 
 太田川は,広島県西部の冠山(標高1339.0m)に水源を発し,しばらくは,直線的に北東方向に流下した後,支流柴木川や滝山川を合わせて加計町加計に至る。加計からは流路を東に変え,蛇行を繰り返しながら峡谷中を流下し,広島市可部町付近に達している。可部からは,再び北東−南西方向の構造性の谷に入り南西へと流下し,広島湾に流入している。このため,太田川の水系網は,北東−南西方向の山列や断層に支配された平行状の諸支流と,これらを貫いて,蛇行しながら南東へ流下する本流とからなっている。
 太田川本流の加計から可部までの区間は,下刻によって,北東−南西方向の3つの山列を貫いた谷(横谷)が形成されているが,中でも,加計中心街の南約5kmの田之尻から下流の広島自動車道広島北IC南西約4kmの布(広島市安佐北区安佐町)付近までの約19km区間は,穿入蛇行の著しい区間である。周囲の山頂は標高500m前後で,ここを太田川は300〜400mほど侵食している。穿入蛇行部は,古生層粘板岩から構成されている。河道屈曲部の滑走斜面側には狭い平地(幅300m未満)が開け,集落や田畑が点在する。攻撃斜面側は侵食を受け,多くは急崖をなす。