広島9 帝釈台 | ||||||
県位置コード | 名 称 | コード | ||||
広島9 | たいしゃくだい | Str-cars-1-1-HIRO | ||||
帝釈台 | ||||||
地形種 | 地形項目 | 重要度 | 規模 | 保存度 | ||
地質を反映した地形 | カルスト台地 | C | 中 | B | ||
所 在 地 | 図 幅 名 | |||||
広島県 比婆郡東城町・神石郡神石町 | 5万 庄原・上下・新見・油木(高梁) | |||||
解 説 | ||||||
広島県の北東部,比婆郡東城町から神石郡神石町に広がる石灰岩を主とする台地。東西幅10km強。中国山地に広く分布する標高500〜600mの小起伏地形(吉備高原面)の一部をなす。古生層非石灰岩(チャート・粘板岩・砂岩など)や安山岩からなる地域は,標高が550〜650m,石灰岩からなる地域は,平坦度が高く,標高は500mとやや低くい。 石灰岩台地は,石炭紀・二畳紀の帝釈石灰岩で構成される。平坦な台地面は「のろ(野呂)」と呼ばれ,三原野呂・宇山野呂などが広い面積を占める。台地面上には,ドリーネやウバーレなどのカルスト地形が発達しているが,ドリーネの密度は秋吉台などと比較するとあまり高くない。台地全体でもドリーネは150個程度である。しかし,原地形が小起伏面である影響か,ウバーレ状の凹地の発達がよいという特徴がある。 台地上は,樹林となっている所が大部分なので,凹地の観察できるところは,耕地化の進んでいる永野地区の市場や和田,天神付近などに限られている。 帝釈台は,台地中央部を南北に流れる高梁川支流帝釈川の深い峡谷によって,東西に分断され,さらに,その支谷によって,南北のブロック状の台地に細分されている。帝釈川は,台地面を100〜150m下刻しており,峡谷中には雄橋・雌橋などの天然橋や白雲洞・天川洞などの鍾乳洞,谷壁,滝などがあり,峡谷を堰き止めたダムの湖水や橋梁なども加わって,峡谷美に富んだ観光地となっている。比婆道後帝釈台国定公園の一部である。帝釈峡は,大正12年(1923)3月,国の名勝に指定されている。 |
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1 宇山野呂付近の帝釈台